営業成果をグッと上げる!4つの営業管理のポイントを解説

  1. コラム
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営業とは、顧客との繰り返しの接触から商談化をはかり、契約を締結する活動です。
失注した場合には、次なる商談化を目指して、定期的な接触を継続していきます。

営業の成果はこのサイクルを回すことで創出されるのですが、契約の可能性の高い商談にばかりに目がいき、次なる商談の候補を生み出す顧客との接触活動がおざなりになりがちです。

おざなりになってしまう理由は、営業全般の活動管理を営業パーソン任せにしているから
将来の見込みを発掘するための営業と、当月の受注目標を達成させるための営業を、バランスよく進めていく上での決め手となるのが、営業管理なのです。

営業管理には、主に4つあります。

  • 営業案件を安定的に発掘するための「顧客管理」
  • 案件化した商談を契約締結に導くための「商談管理」
  • 営業パーソンが、営業以外の仕事に時間が奪われていないかをチェックする「行動管理」
  • 受注目標を達成させるためのプロセス指標をもとにした「業績管理」

この記事では、この4つの営業管理についてまとめてみました。

01. 顧客管理

顧客管理は、顧客リストを基におこないます。
顧客リストに登録する項目は、主に以下の項目になります。

  • 会社名
  • 住所
  • 電話番号
  • 代表者名
  • 業種
  • URL
  • 社員数
  • 売上高
  • 担当者名
  • 担当者のメールアドレス

これらの情報は、営業リストの販売業者から購入できるので、自社独自のリストとしての価値はありません。
顧客管理で重要な情報は、以下の3点。

  • 担当者名
  • 担当者のメールアドレス
  • 担当者との接触履歴

担当者は、人事異動や退職にともない変更されます。
顧客リストの鮮度を維持するために、担当者変更の情報をタイムリーに入手しなければなりません。
そのためには、担当者との定期的な接触が求められます。

定期的な接触は、キャンペーンのお知らせや新商品の案内、イベントの告知、暑中見舞い、年始の挨拶といった、販促関連の情報提供や季節の挨拶状によっておこないます。

この場合の顧客との接触方法は、メール、FAX、郵送物となりますが、これらを送って顧客から反応があることはほとんどありません。
そこで、販促関連情報を提供した直後に、電話フォローをするのが常套手段となります。

電話をする際に有効となるのが、トークスクリプトです。
顧客に送った販促関連情報の魅力をわかりやすく簡潔に伝える電話のトークを準備し、事前に練習した上で架電すれば、案件化する確率は着実に高まります。
活用したトークスクリプトは、アポイントを獲得する貴重なノウハウとなるので、保存しておきましょう。

また、顧客担当者と電話した際にやり取りした情報の履歴を残すのも怠らないでください
次に電話した際にこの履歴は、大きな効力を発揮するからです。

「〇月に、△△の件でお話しさせていただいた、□□です」と切り出せるので、回数を重ねるごとに、担当者との距離感を縮められ、先方からの本音を引き出しやすくなります。

02. 商談管理

顧客との繰り返しの接触から案件化された商談には、次のような視点でランクづけします。

  • C:商品・サービス提案
  • B:導入意向確認
  • A:契約条件交渉(金額、仕様、契約期日、支払い)
  • S:契約書回収

商品・サービス提案では、商品の魅了づけや商品導入後の成果事例の紹介をしながら、顧客の顕在ニーズと、潜在ニーズを探り出します。
これが商談ランクCにあたります。
商品を購入して得られる便益を、顧客担当者が認めることで、商談ランクが上がるので、訪問企業にマッチした商品訴求の準備が必要です。

顧客担当者が商品に興味を持ってくれたら、商談ランクはBに上がります。
この段階では、商品を購入した場合の費用対効果の訴求と、顧客の決裁権者の確認をしていきます

100万円の商品を購入していただいたとして、顧客にもたらされる効果が、費用の削減なのか、パフォーマンスの向上なのか、売上の増加なのか、100万円以上の価値を得られるとの認識を担当者には持ってもらわなければなりません。
ここがクリアできると、決裁権者へのアプローチに移ります。

決裁権者は、社長や役員のケースが大半で、導入の検討にあたり、競合他社製品との比較を求めてきますので、これに関連した資料も整備しておきましょう

決裁権者からも、導入について大筋の承認を得られると、商談ランクはAに上がります。
契約金額、仕様、契約期日、支払い条件について顧客とすり合わせした上で、契約書面にこの内容を記載し、最終合意を取りつけます。
ランクSの契約書の回収を確認して、当月の受注実績として確定登録する。
この手続きを踏めば、受注実績と商談管理表の数値に差異が生じることはありません。

商談ランク一覧表

商談ランク留意点
C:商品・サービス提案商品の魅了づけ、導入成果事例の紹介、顧客の顕在ニーズと潜在ニーズの探索
B:導入意向確認費用対効果の訴求、決裁権者の確認、競合他社製品との差別化
A:契約条件交渉契約金額、仕様、契約期日、支払い条件の確定
S:契約書回収契約書の記入内容の最終チェック(押印、日付)

商談ランクは企業によって異なり、以下のように設定する場合もあります。

  • C:受注見込み40%未満
  • B:受注見込み40%以上~60%未満
  • A:受注見込み60%以上~80%未満
  • S:受注見込み80%以上

しかし、この定義づけはお勧めできません。
それは、この確率を裏付ける根拠が不明確なため、営業パーソンの主観によって、ランクがばらつくからです。これでは、営業の受注見込みの管理ができません。

商談管理は、契約書回収をするまでに発生する課題をクリアするためのおこなうもの。

  • C:商品・サービス提案
  • B:導入意向確認
  • A:契約条件交渉(金額、仕様、契約期日、支払い)
  • S:契約書回収

上記の4つの視点を参考に、ランクを定義づけることをお勧めします。

03. 行動管理

営業パーソンの主たる業務は、営業活動です。
営業活動とは、新規開拓と商談に集約されますが、営業パーソンの時間分析をすると、営業活動に投下できている時間は約20%程度となるのが一般的です。

ちなみに、合格基準は、30%以上となります。
営業活動以外の時間は、移動、商談準備、会議、その他社内業務が項目として設定されます。
例えば移動ですが、片道2時間を要する地域にアポが入ったということで顧客を訪問すると、1日の労働時間の8時間の内の4時間を移動に費やしてしまいます。

商談準備は、営業に必要なことなので営業活動の時間区分に組み込むべきではという意見もありますが、このような考え方は要注意です。
商談準備と称してパソコンに向かい、1日を費やしてしまうというケースは決して珍しくないからです。

営業の成果は、商談数と成約率の掛け算によってもたらされます。
まずは、一定数以上の商談をこなさなければ、成果は生まれません。
従って、行動管理の基本を、商談件数の管理に定めるのです。

顧客面談の件数ではなく、商談件数と表したのも同じ理由からです。
それは、顧客面談には、表敬訪問や契約先との打ち合わせも入るからです。

行動管理は、次の4項目を実施します。

  • 月間の商談目標数の設定
  • 週間の商談目標数の設定
  • 週間の商談目標の進捗確認
  • 月間の時間分析

月間の商談目標は、月間の受注目標の達成に必要な商談数から設定します。
この月間の商談目標数を基にして、週間の商談目標に展開し、進捗は週次で管理します。
月末には、業務項目ごとの時間を集計し、営業活動を阻害する業務の削減策を立案しましょう。

04. 業績管理

業績管理は、営業活動を、「新規開拓→顧客面談→商談→契約交渉」というプロセスに分解して、営業活動の実績を記録し、次のプロセスに移れる確率(ステップアップ率)の算出からはじまります。

以下に、業績管理表を作成する手順を紹介します。
営業プロセスごとの社数とステップアップ率の集計表は以下の通り。

プロセス項目社数ステップアップ率算出根拠
新規開拓(テレアポなど)100社
顧客面談10社10%10社/100社
商談5社50%5社/10社
契約交渉3社60%3社/5社
契約締結1社33%1社/3社

ステップアップ率は、扱う商材や業界によっても異なりますし、営業パーソンの能力によっても差が生じます。
従って、ステップアップ率は、営業パーソン個別に算出する必要があります。

次に、このステップアップ率データを先に紹介した商談ランクと連動させます。

プロセス項目社数ステップアップ率商談ランク
新規開拓(テレアポなど)100社
顧客面談10社10%C:商品・サービス提案
商談5社50%B:導入意向確認
契約交渉3社60%A:契約条件合意
契約締結1社33%S:契約書回収

この表から商談ランク別の契約率が算出されます。

商談ランク社数契約率算出根拠
C:商品・サービス提案10社10%1社/10社
B:導入意向確認5社20%1社/5社
A:契約条件交渉3社33%1社/3社
S:契約書回収1社

商談ランクC:商品・サービス提案からの契約率は、1社/10社の10%。
商談ランクB:導入意向確認からの契約率は、1社/5社の20%。
商談ランクA:契約条件合意からの契約率は、1社/3社の33%。

商談ランク別の契約率を反映させれば、以下のような業績管理表が完成します。

商談ランク社数契約率契約見込み
C:商品・サービス提案10%
B:導入意向確認20%
A:契約条件交渉33%
合計

この業績管理表に、営業パーソンが保有している商談を商談ランク別に分類して集計し、それぞれの商談数を一覧表のブランクに入力すると、契約見込み社数が算出されます。

商談ランク社数契約率契約見込み
C:商品・サービス提案30社10%3社
B:導入意向確認15社20%3社
A:契約条件交渉9社33%3社
合計9社

この業績管理表では契約見込み件数だけの集計になっていますが、平均の契約単価を掛ければ受注金額が算出できます。
この管理表を基にして業績管理をすれば、契約見込みの精度は格段に高まります。

まとめ

営業は結果がすべてといわれ、管理が各人任せになりがちです。
責任を負わせることで、営業パーソンそれぞれが独自に工夫を凝らすのであれば、個々人で管理しながら結果を出してもらえばいいのですが、現実は異なります。

営業成果を上げる基本が、一定量の商談の継続にあるのは、昔も今も、そして、未来も変わりません。
一定量の商談とは、週に1社なのでしょうか、それとも、2社なのでしょうか。

仮に、1週間に5社と商談し1年間続けたら、260社の商談社数になります。
これだけの商談活動をすれば結果が自ずとついてくるのは、誰もが想像できるでしょう。

この基本を営業チームに根づかせるには、「顧客管理」「商談管理」「行動管理」「業績管理」の4つの管理をきちんとおこなうことが必要なのです。

営業管理のソフトの活用も有効ですし、Webでの商談を顧客から承認を得た上で録画し、後から見直せば、商品説明やヒアリングの仕方などの課題点を、自ら学習することも可能となりました。
これらの最新ツールを使いこなし、正しい手順で4つの営業管理をしていけば、営業成果は自ずと見えるようになってきます。

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平堀 剛

大学卒業後、電機メーカーに就職。先端技術の開発に汗を流すエンジニアを目の当たりにし、自分も何かをしたいと一念発起。学生時代からの夢、事業家(経営のプロ)を志しコンサルティング会社に転職。数多くの業界の経営実務に携わり上場(マザーズ)も経験した後に、小川とともに当社を起業。

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